『CUBE』なり『SAW』なり、類似品は有名無名問わずどのジャンルにも溢れる今風サイコサスペンス。嫌いじゃないんだけど、こういうのは一過性のエンタメに過ぎないから優先度は低い。映画は前述の二作ともに低予算で作れたらしいし、鑑賞者も二時間程度しか拘束されないしでこれらの作品にとって打って付けの表現形式であると思うが、一方で無駄に時間がかかるエロゲーでやるものではないと考える。
また、このストーリーでは恐らくではあるが、エロゲーの強みでもある可愛らしいキャラクターの魅力というものを伝えられるような場面――こういうものは多くの場合、精神的に余裕を与えられる平穏な日常に於いて表現される――は物語上存在を許容されない。こういった緊迫する状況を強いられた劇中でキャラクターを好きになるには、その人物がいかに優秀であるかが大きなウェイトを占めることになる。状況を飲み込んで、適当な行動が取れるような人間性ってコトね。話自体は別にどうとも思わない『学園黙示録』で主人公たち一行に割と好感を持てたのは、キャラクターの魅力を時として垣間見せながらも時には非情な行動によって視聴者を感心させてくれたからに相違ない。本作の主人公一行は魅力のない登場人物たちの見本市で、むしろ状況を初期の段階から理解して、生き延びるために全力で奔走する悪役めいた立場を与えられた人々の方が格好いい。敵が出てくる度に「いいぞ、こいつら(主人公たち)を殺せ!」と思ってしまうのはどうなのか。別の意味での「誠死ね」状態。
プレイしたらしたでそれなりには楽しめるんだけど、ぼくはわざわざ本作を買うなら別のエロゲーを買うなり、同系統のシチュエーションの映画を観るなりするだろう。何よりもこの絵に金を出すのは許し難いというのもある。エロゲーの画についてはある程度諦めているんだけど、ここらが我慢の限界よ!というかそもそもアニメ作画が好きな自分の性質があんまりエロゲービジュアルを許容しかねるというオハナシでもある。とは言え先日書いた記事【不適切な放浪: 二〇〇九年二月末~五月末までに発売されるゲームについて(例外あり) (http://kentak2.blogspot.com/2011/02/blog-post_22.html)】にある作品群はいくつかを除けばかなり巧い作家が名を連ねていて、改めて考えたらエロゲービジュアルもアニメ作画とは方向性が違うだけでそれなりに洗練されているんだなあとか今更すぎなことを色々と。だからこそ逆にゲーム製作をしている方々にはもうちょっとグラフィックの重要性というのを真剣に考えて頂きたいところというコトなんだけどね。ということで本作の続編である三月発売予定の『シークレットゲーム CODE:Revise』も購入候補から惜しくも脱落となった。
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