完全にニヤニヤゲー。安全牌のお手本だなあ。テンポよく続くボケとツッコミと可愛いヒロイン、ついでにサブにはネタキャラを豊富に揃えていて悲愴感はなく、実に安心できる。フルプライスじゃなきゃ三月リリースのエロゲ情勢的に確実に買ってた。購入どうすっか迷わせてくれる。シリアスにしようと思えば簡単で、たとえば遺跡を調査するうちに過去の涜神的な事実が浮き上がってきたりとか、たとえば裏切りによる友情の破滅とかにできるんだけど、そんなコトしようものならプレイヤーから非難を雨霰のように受けることになるでしょう。そういうゲーム。
単純に良質萌えゲーでそれ以上でもそれ以下でもなさそうだから他のゲームでやりたいものがあるなら積みタスクにするなり忘れるなりしても構わないという気楽さもいい。萌えゲーって自分的にガッツリ嵌れるキャラがいればそれだけでグッと楽しめるようになるから、人によるってのもあるんだけどね。ぼくはベッタベタで申し訳ないけどくーにゃん可愛いよドゥフフ(グッドウィルわかってるね。グッジョブ)。一応フォローで他の三人も良かったと言っておこう。くーにゃんは『猫撫』の琴子なんかとはまったくの正反対で、寧ろ自分がこういうキャラにデレっとしてるのを知人などに見られたら「君にしては珍しい」的な反応を頂戴しそうだけど、この喋りと声と性格と見た目はヤベーよ、パネーっスよ。「浦部先輩、あり――」のところで漸く僅かにデレるとか完璧なタイミング。早すぎず遅すぎずみたいな絶妙な采配。で、結局「あ、あり、あっ! あうあぅあぅ!」となってしまうバランス感覚には感動すら覚える。
安全牌なので不満要素はなくて、それこそヒロインのみならず主人公及びサブキャラ性も愛すべきバカが勢揃い。もちろんこんな面々も真面目な話をする時もあるのだがその中に特に良かったところがあった。主人公と加奈がお互いに秘密を知ってしまった時のことだ。加奈は自身の特異な性質を気にして忌まわしい部分であると告白するけれど、そこで主人公は、人は各人どこか変なトコロがあるし(仮想的な)普通と違うのが(実際上の)普通だという風に説き、彼女を余裕で受け容れる。ぼくはここにライターの、共感できる考え方の一面が顕れているように思えた。こういう場面を見せられれば、『ハガレン』や『まどか☆マギカ』みたいな真面目な作品がやっている真面目に見せかけた非常にどうでもいいコト――肉体と心の分離等による特異性を平均的な自然状態とくらべて悲観する――をずっと引き摺ったりすることはないだろうと、要するに馬鹿馬鹿しい煩悶を見せられることはないだろうという好意的な予想できた。この意思表示があっただけでも、普通の毒にも薬にもならない学園モノから明らかに一歩抜け出した印象を受けることになった。
0 コメント:
コメントを投稿